2024/09/10 歯科病院内の「認定栄養ケア・ステーション」 に関する研究発表

 森永乳業クリニコ株式会社は、産学連携の一環として2020年12月から東京歯科大学水道橋病院内でクリニコ認定栄養ケア・ステーションを運営しています。
加齢のみならず、歯科疾患や歯科診療中には一時的な咀嚼困難による、食形態の変更や栄養不足の配慮を余儀なくされる場面があり、各歯科診療科の医師からの依頼を受けて、管理栄養士が栄養相談を担っています。

今回、2024年8月30日(金)~31日(土)福岡にて開催された第30回 日本摂食嚥下リハビリテーション学会 学術大会において、東京歯科大学水道橋病院内クリニコ認定栄養ケア・ステーションに関する発表がありましたので、ご報告いたします。

1.学会概要

第30回 日本摂食嚥下リハビリテーション学会 学術大会 (https://jsdr.jp/30/)
「First and Last and Always いつもかわらず」

2.発表内容および研究内容

◇演 題:歯科病院内の認定栄養ケア・ステーション利用者の歯科治療に関連する栄養相談内容の分析

【三浦 慶奈¹、大久保 真衣²、上田 貴之³、澤田 弘子⁴、栗原 麻美⁴、杉山 哲也²、山下 秀一郎⁵、石田 瞭²
(1.東京歯科大学千葉歯科医療センター摂食嚥下リハビリテーション科、2.東京歯科大学口腔健康科学講座摂食嚥下リハビリテーション研究室、3.東京歯科大学老年歯科補綴学講座、4.東京歯科大学水道橋病院内クリニコ認定栄養ケア・ステーション、5.東京歯科大学パーシャルデンチャー補綴学講座東京都健康長寿医療センター研究所)】

2020年12月の開設から2023年11月までの3年間の利用者2960名を対象とし、年齢層や依頼元の科を分析。栄養相談内容はテキスト・マイニング(KHCoder Ver.3)を使用して単語の出現回数とその結びつきの内容分析を行った。その結果、歯科治療中の患者の抱える問題は「硬いものが食べられない」、「噛むことが難しい」が多く、単語の結びつきとして「初めて、心配」「栄養、不足、相談」があげられた。栄養への不安を早期に対応する場として幅広い年齢層の利用があり、歯科診療と連携した栄養ケア・ステーションが受け皿となることで、患者のQOL向上につながる可能性が示唆された。

◇参考

<東京歯科大学水道橋病院内クリニコ認定栄養ケア・ステーション>
(公社)日本栄養士会認定「認定栄養ケア・ステーション」として、2020年12月より活動。森永乳業クリニコ株式会社として1978年の設立以降40年以上行ってきた食品の開発・販売だけではなく、歯科と連携し栄養・食事の情報提供を行うことで、「食べる力」に注目した活動をしています。
クリニコ認定栄養ケア・ステーションホームページ:https://www.clinico.co.jp/clinico/medical/carest/
森永乳業クリニコは、「認定栄養ケア・ステーション」を2拠点で運営をしています。